
出力形式について
威沙の『出力形式』についての詳細な説明が無かったので、こちらに改めて作成しました。
今後、出力形式の名称を変更いたしますが、このドキュメントでは変更後の新しい名称で記載しています。
2024/10現在、通常版未反映、開発版変更済みとなっておりますので、使用している環境ごとに読み替えるようお願いいたします。
(括弧書きで旧名称も併記しています)
注意事項
出力形式の名称
本ドキュメントで説明する出力形式の名称・内容ですが、あくまでも『威沙』での名称とその出力形式の説明と認識していただくようお願いします。
例えば、本ドキュメントで説明する『平綴じ』と『中綴じ』ですが、参照する文献によって内容が異なっていました。
こちらで『平綴じ』と『中綴じ』分けて説明する綴じ方が『平綴じ』にまとめられていたり、また『平綴じ』と『中綴じ』の内容が逆になっていたりしていました。
このため、説明する名称と皆様が認識する実際の綴じ方とが異なる場合があります。
PDF誌面と誌面の意味について
本ドキュメントでは、『PDF誌面』『誌面』は以下の意味であることをご理解ください。
PDF紙面 | PDFデータでのページ単位となります。 ビューワで1ページ表示した場合に表示される全体とお考えください。 実際の用紙に印刷される単位となります。 |
誌面 | 本文・柱・ノンブル・挿絵などを構成し、『冊子』としての1ページを示しています。 出力形式に合わせてPDF紙面1ページに複数割り当てられる場合があります。 |
出力形式一覧
サンプル表示画像 | 出力形式 | 種別 | 仕向け |
---|---|---|---|
![]() | 電子書籍向け | 単ページ | 閲覧向け |
![]() | 1ページ単位 | 単ページ | 印刷所入稿向け |
![]() | 見開き | 片面2ページ割り付け | 閲覧向け |
![]() | 1/4平綴じ | 片面4ページ割り付け(両面8ページ割り付け) | コピー本向け |
![]() | 重綴じ | 片面4ページ割り付け(両面8ページ割り付け) | コピー本向け |
![]() | 中綴じ | 片面2ページ割り付け(両面4ページ割り付け) | コピー本向け |
![]() | 平綴じ | 片面2ページ割り付け(両面4ページ割り付け) | コピー本向け |
![]() | 4ページ折り本 | 折り本 | コピー本向け |
![]() | 8ページ折り本 | 折り本 | コピー本向け |
![]() | 16ページ折り本 | 折り本 | コピー本向け |
電子書籍向け
PDF紙面1ページに誌面1ページを出力するのは後述の『1ページ単位モード』と変わりませんが、表紙・口絵・裏表紙が指定されていた場合にはそれらを組み合わせて出力する形式となります。
『電子書籍向け』モードとしているのは、Webダウンロード向けに表紙などを付与した形式で配布することを意図した形式としているためです。
印刷所向けでは表紙・裏表紙は別途作成となることが殆どのため、この形式で入稿することはまずないでしょう。


1ページ単位
PDF紙面1ページに誌面1ページを出力します。通常印刷所へ本文を提出する場合にはこの形式を使うことになります。
そのまま背を固める(ステープラーや糊・ボンドで綴じを固定すること)と『平綴じ』として製本することができます。
これら電子書籍向け及び1ページ単位以外の出力形式は、PDF紙面1ページに対して複数の誌面を割り当てる形式となります。


見開き
PDF紙面1ページに誌面2ページを割り付けるモードになります。
PDFビューワが見開きに対応していない場合などで見開き表示を確認したり、イベントで見本として出力するなどの場合に使用します。
基本的に閲覧向けの形式ですので、この形式で印刷所に出すようなことは無いでしょう。

1/4平綴じ(旧中綴じ)
PDF紙面1ページに対して誌面4ページを割り付ける出力形式であり、両面合わせて8ページを割り付けます。
この出力形式はA4用紙を縦横で切ればA6用紙になるという思いつきから作成した形式となり、これが初代朱鷺魅時代から続く最初の出力形式になります。
開発当時はお金が無かったので、とにかく手製本で文庫を作る方法が無いかと色々と検証した結果となります。
手製本以外で使用することはまずなく、現在ではA5用紙が手に入るようになったこともあり、出力形式『平綴じ(旧中綴じ)』を使用するようになったため、現在では過去の遺物以外の何物でも無いかと思います。
なお、PDF紙面1ページに誌面4ページを割り付けますので、『A6』なら『A4』になりますが、『A5』の場合は『A3』になりますので基本的にA6以外は実質実用にならないでしょう。


重綴じ
PDF紙面1ページに同一誌面1ページを4面割り付ける出力形式であり、両面合わせて2ページを8面を割り付けます。
四つ切りにすることで2ページ分の冊子を4部作ることができます。
文庫サイズの冊子を一気に4つ分作成することを意図した出力形式ですが、現在ではほぼ使われない形式となります。
(プリンタの精度が悪いと四つ切りにした際にズレが大きく、冊子として使えない部分が出たりします)
大雑把な分類としてはこちらも『平綴じ』に分類されます。


中綴じ(旧平綴じ)
PDF紙面1ページに対して誌面2ページを割り付ける出力形式であり、両面合わせて4ページを割り付けます。
印刷した用紙を重ねて真ん中で折るだけで誌面にすることができますが、折ってホッチキスなどで留める場合にはあまり厚みを持たせることはできません。
数枚程度のコピー誌を作成するのに向いている形式となります。
誌面サイズがA5であればPDF紙面サイズはA4となりますので、例えばA5二段組で誌面1ページを組み、印刷した紙をまとめて半分に折ればA5サイズの本となります。
なお、当方で使用する場合は、用紙の真ん中で裁ち切り、背をホットボンドで塗り固めて使用していました。
(切れば厚みは関係なくなりますので)
手製本時代の末期はこちらの形式を使用してA5用紙から文庫本を作成していました。


平綴じ(旧重ね折り綴じ)
PDF紙面1ページに対して誌面2ページを割り付ける出力形式であり、両面合わせて4ページを割り付けますが、中綴じと異なり、用紙一枚一枚を折って重ねる形式となります。(まとめて折らない)
一枚一枚折ることになり手間は掛かりますが、厚みのある誌面でも断ち切る必要がなく製本することができますのでページ数の多いコピー本に使用することができます。
誌面サイズがA5であればPDF紙面サイズはA4となりますので、例えばA5二段組で誌面1ページを組み、印刷した紙を一枚ずつ折って重ねればA5サイズの本となります。
この形式はコピー本で使われる『平綴じ』形式と考えて頂ければと思います。


4ページ折り本
PDF紙面1ページに紙面4ページを割り付ける出力形式となります。
二つ折りにすることで4ページの折り本となります。
よってA4用紙で作成すればA6 4ページの折り本となります。
他の折り本形式と違って切る必要がないので気軽に文庫サイズの折本を作ることができます。

8ページ折り本
PDF誌面1ページに8ページを割り付ける出力形式となります。
折り本形式としてはメジャーな形式だと思いますが、3/8・4/7ページ間を切る必要があります。
主にA4用紙からA7サイズの本を作成することを前提とした形式となり、プロファイルも専用のものを用意しています。
(もちろんプロファイルの設定を変えればB5用紙からB8サイズの本を作ることもできますが)

16ページ折り本
PDF紙面1ページに誌面16ページを割り付ける形式となります。
いわゆるつづら折りと呼ばれる形式になり、屏風のように折り進めることで16ページの冊子を作成します。
A4用紙であればA8サイズの豆本ができることになります。
なお、このサイズまでくるとプリンタなどの精度が悪いと上下左右の誤差で文字や絵が隣のページに飛び出してしまったり、切る位置と被ってしまったりしますので、誌面の内容は極力中心に寄せて構成する必要があります。
